９月４日

９月４日午前１０時頃、くるみが５匹の赤ちゃんを産みました。

いつどうやって妊娠したのか分からず今も混乱していますが、自戒と経過の記録のため、ブログに書き残しておきたいと思います。心当たりがまったくないとはいえ、私たちの不備による妊娠及び出産であることは確かですので、不愉快に感じる方もたくさんいらっしゃるかと思います。申し訳ございません。そしてそれ以上にくるみや産まれてきた子どもたちに申し訳ないと感じています。

９月４日、メッセージボードにくるみが今朝もご飯を食べていなかった旨を書き残して、いつも通り仕事に行きました。昼休憩に携帯電話を見ると、珍しいことに同居人からの着信履歴が残っていました。すぐにかけ直しましたが、既にその着信から一時間半ほど経っていたために繋がらず。胸騒ぎがしたので、「もしかしてくるみが出産したの？それとも体調を崩したの？」などと書いたメールを送信。電話がかかってきたのはそれから五分後くらいでしょうか。

先日ブログに「処女懐胎か」などと書きました。ほんの笑い話のつもりだったのですが、よく考えたら一ヶ月で体重の三分の一以上も増加するなんておかしいですね。出産する二日前くらいからは回し車も回さず、ご飯もほとんど手をつけていないようでした。これはいよいよかもしれないな、なんて能天気に笑っていたことを思い返すと情けなさでいっぱいです。

さらに情けないことなのですが、ここ数日くるみを追い回してはお腹を触ったり乳首を確認しようとしてしまいました。彼には妊娠しているわけないんだから必要以上に脅かすなとキツく避難されましたが、確認せずにはいられなくて。そんなわけで長らく住処にしていた本棚の下や部屋のあちらこちらに置いていた段ボールハウスでさえも居られなくなったのでしょう。出産の場となったのはざらめのケージと壁の隙間のフローリングの上でした。だから赤ちゃんが助からなければ私のせいです。

彼によれば、くるみは赤ちゃんをすべて産み落とし、少しだけ赤ちゃんを舐めたあとに本棚の下に行ってしまったとのこと。戻ってくると信じて待っていたみたいですが、二時間ほど経っても戻ってくることがなかったので慌てて私に連絡をしたそうです。私も突然のことでパニックになってしまい、くるみと赤ちゃんを慣れた布などと一緒に使っていないケージに閉じ込めるべきだと言った記憶があります。初乳を飲んでいようがいまいが出産直後の育児放棄で人工哺乳は絶望的だと直感し、頭が真っ白になりました。そこからは供養の方法を調べなければいけないとか、立て続けの出産でくるみの体調はどうだろうかとか、そんなことばかりが頭の中を巡って仕事になりませんでした。

結局彼は私の意見には従わず、くるみが数日前から気に入っていた靴箱を改造したハウスに直前まで使っていた布と赤ちゃん、そしてくるみを入れて様子を見ました。それが功を奏したのか、とりあえずくるみはそこから逃げ出すことなく今現在まで子育てをしているようです。夜にうずらの卵やコーン、ゴートミルクなどをご飯や水と一緒に置いておいたら、食べているらしき音も聞こえました。

性成熟が始まった二ヶ月半くらい前から子どもたちとはケージを分けていましたし、性別に関わらず同時に２匹以上のハリネズミをケージの外に出すことなんて滅多にないので、今回の妊娠にはとにかく驚いています。朝掃除する際、換気のために少しの時間ドアを開けたままにすることがありますが、明るい時間帯にほんの三十分ほどです。それに狭小住宅なので発情すれば声で気がつくでしょう。彼は自分がシャワーを浴びている間にくるみがざらめかころものケージに潜り込んで、事を済ませた後に自分の住処に戻っていったのではないかと話していましたが、どのハリネズミも明るい時間に出てくることなんてありませんでした。それにくるみが戻らず一緒に寝ているか、もしくはオスの方も脱走していてもおかしくないのに、これほどまで証拠を残さないなんてことがあるのでしょうか。

この一ヶ月間、普段と変わった様子はまるでありませんでした。未だにいつどうやって妊娠したのか分かりません。なにがなんだか分からず混乱していますが、今はただ産まれた５匹みんなが無事に生きられることだけを願っています。

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